ex:a0042
「川蒸汽が眩しい横波の鍍金(めっき)をかけている」
「川蒸汽が眩しい横波の鍍金(めっき)をかけている」
Page Type | Example |
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Example ID | a0042 |
Author | 芥川龍之介 |
Piece | 「ひょっとこ」 |
Reference | 『芥川龍之介』 |
Pages in Reference | 249 |
Text
「橋の上から見ると、川は亜鉛板(とたんいた)のように、白く日を反射して、時々、通りすぎる川蒸汽がその上に眩しい横波の鍍金(めっき)をかけている。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
川蒸汽が | 鍍金 | 眩しい横波 | をかけている |
Rhetoric
Category | |
---|---|
1 | 直喩・シミリ (simile) |
2 | 自然描写 (description of nature) |
3 | くびき語法 (zeugma) |
4 | アナロジー・類推 (analogy) |
5 | 兼用法・異義兼用 (syllepsis) |
Semantics
- 「鍍金」は、金属または非金属の固体表面に金属の薄膜を強固に密着させることを言うが、ここでは「横波をかける」ことと「鍍金をかける」ことが対応すると解釈し、「横波」と「鍍金」が比喩的に対応づけられるととる。
Grammar
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|---|
A | Target |
B | Target |
C | Source |
D | Elaboration |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
---|---|---|---|---|
1 | A | が | D | が-主語 |
2 | B | の | C | の-同格(同じ内容) |
3 | C | を | D | を-目的・目標(他動詞) |
- 「かける」は二重の意味をもつ。
Pragmatics
Category | Effect |
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自然描写 (description of nature) | 鍍金という金属の光沢によそえることで、光が反射してきらめいている横波の様子を表す。 |
アナロジー・類推 (analogy) | 前文脈に亜鉛板という金属の比喩が導入されることで導出されている。 |
兼用法・異義兼用 (syllepsis) | 「鍍金」は、金属または非金属の固体表面に金属の薄膜を強固に密着させることを言うが、ここでは「横波をかける」ことと「鍍金をかける」ことが対応すると解釈し、「横波」と「鍍金」が比喩的に対応づけられている。 |
最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)