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「骨牌(かるた)の王様(キング)が、魂がはいったように、頭を擡(もた)げて、」

「骨牌(かるた)の王様(キング)が、魂がはいったように、頭を擡(もた)げて、」

Page Type Example
Example ID a0038
Author 芥川龍之介
Piece 「魔術」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 246

Text

私は勝ち誇った声を挙げながら、まっ蒼になった相手の眼の前へ、引き当てた札を出して見せました。すると不思議にもその骨牌(かるた)の王様(キング)が、まるで魂がはいったように、冠をかぶった頭を擡(もた)げて、ひょいと札の外へ体を出すと、行儀よく剣を持ったまま、にやりと気味の悪い微笑を浮べて、『御婆サン。御婆サン。御客様ハ御帰リニナルソウダカラ、寝床ノ仕度ハシナクテモ好イヨ。』と、聞き覚えのある声で言うのです。

Context Focus Standard Context
魂がはいった ように(…)聞き覚えのある声で言う

Rhetoric
Semantics

Source Relation Target Pattern
1 言う > 生きる 言う>生きる

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 まるで ちょうど(ちょうど)
3 B ように C 様-例示-連用形

Pragmatics

Category Effect
カテゴリー転換 (-) 魂が入るという架空的な設定を提示することで、精神の獲得を示し、カードに描かれていたキングが突然動き出したことを表現する。

最終更新: 2024/01/26 12:13 (外部編集)