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「冷たい刃が一度に暗い部屋で光った」

Page Type Example
Example ID a1863
Author 夏目漱石
Piece 「夢十夜」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 318

Text

こう考えた時、自分の手はまた思わず布団の下へ這入った。そうして朱鞘の短刀を引き摺り出した。ぐっと束を握って、赤い鞘を向へ払ったら、冷たい刃が一度に暗い部屋で光った。凄いものが手元から、すうすうと逃げて行くように思われる。

Context Focus Standard Context
冷たい ()

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 冷たい = 白い 白い=冷たい

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
図地構成 (figure-ground organization) 生死を強く意識する状況下において、「冷たい」という語を通じて無生物としての刃(刀)の存在を際立たせる。
対照法・対照 (antithesis) 生死を強く意識する状況下において、「冷たい」という語を通じて無生物としての刃(刀)の存在を際立たせ、生命との対比を生んでいる。