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「自分自身の武士道をあみだす」

Page Type Example
Example ID a1581
Author 坂口安吾
Piece 「堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 228

Text

人間は可憐であり脆弱であり、それ故愚かなものであるが、堕ちぬくためには弱すぎる。人間は結局処女を刺殺せずにはいられず、武士道をあみださずにはいられず、天皇を担ぎださずにはいられなくなるであろう。だが他人の処女でなしに自分自身の処女を刺殺し、自分自身の武士道、自分自身の天皇をあみだすためには、人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ。

Context Focus Standard Context
自分自身の 武士道 (信じるべきもの) をあみだす

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 武士道 > 理想 公道>主義

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
殊句 (-) 武士道という日本人にとって特別な言葉によって、文章の印象を強くする。
象徴・シンボル (symbol) 力強さや意志の堅牢さの代表的・典型的な存在としての武士の道がとりあげられている。
対照法・対照 (antithesis) 力強さや意志の堅牢さの象徴として、直前の「処女」というか弱い存在との間に対比を生んでいる。