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「三畳の戸を倒して」

Page Type Example
Example ID a1363
Author 坂口安吾
Piece 「石の思い」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 94

Text

それはまだ暮方で、別邸では一家が炉端で食事を終えたところであったが、突然突風の音が起って先ず入口の戸が吹き倒れ、突風は土間を吹きぬけて炉端の戸を倒し、台所から奥へ通じる戸を倒し、いつも白痴がこもっていた三畳の戸を倒して、とまった。すべては瞬間の出来事で、けたたましい音だけが残っていた。

Context Focus Standard Context
三畳 (部屋) の戸

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 > 部屋 町>部屋

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
図地構成 (figure-ground organization) こもっていた部屋の狭さを前景化するために、三畳という広さに焦点をあてる。
風景描写 (scene-description) こもっていた部屋が三畳ときわめて狭いことを描写する。