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「内供は、信用しない医者の手術をうける患者のような顔をして眺めていた」

Page Type Example
Example ID a0667
Author 芥川龍之介
Piece 「鼻」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 42

Text

内供は、信用しない医者の手術をうける患者のような顔をして、不承不承に弟子の僧が、鼻の毛穴から鑷子で脂をとるのを眺めていた。

Context Focus Standard Context
信用しない医者の手術をうける患者 内供 眺めていた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 患者 = 男=けが人

Grammar

Construction AはBのようなCをD
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration
D Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A D は-既出のものに関する判断の主題
2 B の[ような] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ような C 様-類似-連体形
4 C D を-目的・目標(他動詞)

Pragmatics

Category Effect
アナロジー・類推 (analogy) 鼻の処置を手術、弟子を医者とした類比関係を作り、それをもとに内供の表情と心もちを分かりやすく描いている。
描写 (description) 鼻を低くできる処置を喜んでいるという心理と、その心理を他人に悟らせまいとして渋い表情を見せる内供の表情の様子を同時に描いている。