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「云わば細長い腸詰めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っている」

Page Type Example
Example ID a0665
Author 芥川龍之介
Piece 「鼻」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 35

Text

禅智内供の鼻と云えば、池の尾で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇の上から顋の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い腸詰めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。

Context Focus Standard Context
細長い腸詰め

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 腸詰め = 鼻=ひき肉

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 いわば A 言わば(いわば)
2 A の[ような] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 A [の]ような B 様-類似-連体形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 禅智内供の細長い鼻がどういうものであるかを、読者に説明するために、腸詰めという食品を引き合いに出して身近な事物からの連想により具体的に想起させる。
イメジャリー・イメージ (imagery) 腸詰めのイメージから、禅智内供の鼻の色や質感が想起される。