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「毛根の吸いあげる水晶のような液」

Page Type Example
Example ID a2445
Author 梶井基次郎
Piece 「桜の樹の下には」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 45

Text

俺は毛根の吸いあげる水晶のような液が、静かな行列を作って、維管束のなかを夢のようにあがってゆくのが見えるようだ。

Context Focus Standard Context
水晶

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 水晶 = 液体=水晶

Grammar

Construction AのようなB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ような] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ような B 様-類似-連体形

Pragmatics

Category Effect
風景描写 (scene-description) 語り手の空想内における、桜の根の活動を描いている。
イメジャリー・イメージ (imagery) 死体から流れ出た体液について、その煌めきから同じく煌めきを有する事物である水晶によそえる。
対照法・対照 (antithesis) 体液:水晶という美醜のコントラストを有した液を桜が養分とすることで、満開の桜の美しさと不気味さが生じる原因とする。