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「なんだか木管楽器のような気がする」

Page Type Example
Example ID a2429
Author 梶井基次郎
Piece 「愛撫」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 38

Text

猫は耳を噛まれるのが一番痛いのである。悲鳴は最も微かなところからはじまる。だんだん強くするほど、だんだん強く鳴く。Crescendo のうまく出る——なんだか木管楽器のような気がする。

Context Focus Standard Context
木管楽器

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 木管楽器 = マングース=楽器

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 なんだか ような 超然(ちょうぜん)
2 A の[ような気がする] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 A [の]ような[気がする] 様-類似-連体形
4 A [のような]気[がする] 気(き)
5 A [のような気]が[する] が-主語
6 A [のような気が]する する(する)

Pragmatics

Category Effect
奇想 (conceit) 猫の耳を噛むことで鳴き声を発し、噛む度合いによって声の高さが変化するという発話者の発見を吹く息の強さで音の調節が可能な楽器によそえることで他人が理解可能な形で表現する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 楽器のイメージを用いることで、耳を噛まれた猫が、そのかむ強さによって鳴き声が変わることを表現する。