目次

「自尊心は今や傲然と膨れ返らねばならぬ」

Page Type Example
Example ID a2313
Author 中島敦
Piece 「盈虚」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 270

Text

不遇時代に得られなかった快楽は、今や性急に且つ十二分に充たされねばならぬ。不遇時代に惨めに屈していた自尊心は、今や俄かに傲然と膨れ返らねばならぬ。

Context Focus Standard Context
自尊心は 膨れ返らねば (満たされなければ) ならぬ

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 膨れる = 満たす 満ちる=膨れる

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 空気を入れられる風船が勢いよく膨らんでいくイメージによって、惨めさを感じて弱々しく萎んでいた自尊心が、しっかりと満たされて元の大きさを超えるほどの勢いと力強さをもつような印象を与える。