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「虫めがねくん、お早う」

Page Type Example
Example ID a2288
Author 宮沢賢治
Piece 「銀河鉄道の夜」
Reference 『新編銀河鉄道の夜』
Pages in Reference 190

Text

ジョバンニはその人の卓子の足もとから一つの小さな平たい函(はこ)をとりだして向うの電燈のたくさんついた、たてかけてある壁の隅の所へしゃがみ込むと小さなピンセットでまるで粟粒(あわつぶ)ぐらいの活字を次から次と拾いはじめました。青い胸あてをした人がジョバンニのうしろを通りながら、『よう、虫めがね君、お早う。』と云いますと、近くの四五人の人たちが声もたてずこっちも向かずに冷くわらいました。

Context Focus Standard Context
よう、 虫めがね (ジョバンニ) 君、お早う

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 虫眼鏡 > 人間 虫眼鏡>人間

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
象徴・シンボル (symbol) 細かい活字を拾う様子のなかで象徴的な虫めがねに焦点を当てる。
評価 (evaluation) 後続文脈の「冷くわら」ったことからも示されるように、虫めがねを使って活字を拾うことに対して侮蔑的な態度を暗示する。