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「冬の日が窓のそとのまのあたりを幻燈のように写し出している」

Page Type Example
Example ID a2237
Author 梶井基次郎
Piece 「冬の日」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 313-314

Text

傾いた冬の日が窓のそとのまのあたりを幻燈のように写し出している、その毎日であった。

Context Focus Standard Context
幻燈 冬の日 写し出している

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 幻灯 = 冬日 天日=幻灯

Grammar

Construction AがBをCのようにD
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Target
C Source
D Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A D が-主語
2 B D を-目的・目標(他動詞)
3 C の[ように] D の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
4 C [の]ように D 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 病に伏せる発話者にとって、窓の外の世界は遠く感じられる。非現実の像を映し出す幻燈になぞらえることで、外界に対する疎遠な感覚を抱く当該人物が感じる外界の非現実的性を想起させる。
描写 (description) 当該話者の目に映る風景を描くことで、同時にその人物の心理状態をも描写する。