目次

「なるほどこんなにして滑って来るのだと思った」

Page Type Example
Example ID a2155
Author 梶井基次郎
Piece 「路上」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 230

Text

どうして引返そうとはしなかったのか。魅せられたように滑って来た自分が恐ろしかった。——破滅というものの一つの姿を見たような気がした。なるほどこんなにして滑って来るのだと思った。

Context Focus Standard Context
魅せられたように滑って来た自分が恐ろしかった。..破滅というものの一つの姿を見たような気がした。なるほどこんなにして 滑って (破滅して) 来るのだ

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 滑る = 破滅する 滅びる=滑る

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
寓意・アレゴリー (allegory) 直前の「滑って来た」に連なる表現。
イメジャリー・イメージ (imagery) 氷の上を滑っていく滑らかなイメージを喚起し、何にも遮られずに破滅へとまっすぐに向かってきたという印象を与える。