目次

「自分が歩いてゆく」

Page Type Example
Example ID a2140
Author 梶井基次郎
Piece 「泥濘」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 221

Text

影の中に生き物らしい気配があらわれて来た。何を思っているのか確かに何かを思っている——影だと思っていたものは、それは、生なましい自分であった!自分が歩いてゆく! そしてこちらの自分は月のような位置からその自分を眺めている。

Context Focus Standard Context
自分 (影) が歩いてゆく

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 自分 = 人影 人影=自分

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 単なる自然現象であるはずの影に、語り手自身と同じ人間性を認める。
描写 (description) 語り手に当たった光によって出来た影が、分身として自己とのつながりを保ちつつも、独立した存在として動き始めた様子を描く。
心理描写 (psychological-description) 語り手に当たった光によって出来た影が、分身として自己とのつながりを保ちつつも、独立した存在として動き始めた様子に対する驚きを示す。