目次

「秋風に吹かれてさわさわ揺れている草自身の感覚というようなものを感じる」

Page Type Example
Example ID a2124
Author 梶井基次郎
Piece 「泥濘」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 210-211

Text

かすかな気配ではあったが、しかし不思議にも秋風に吹かれてさわさわ揺れている草自身の感覚というようなものを感じるのであった。酔わされたような気持で、そのあとはいつも心が清すがしいものに変わっていた。

Context Focus Standard Context
秋風に吹かれてさわさわ揺れている草自身の感覚 (感覚)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A と[いうようなもの] と-内容指定
2 A [と]いう[ようなもの] 言う(いう)
3 A [という]ような[もの] 様-類似-連体形
4 A [というような]もの 対象(たいしょう)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 秋風に揺れる草という爽やかさや微かな寂寥を感じさせるイメージを提示することで、当該人物が感じている言語化の難しい感覚を近似的に想起させる。
心理描写 (psychological-description) 秋風に揺れる草のイメージによって、当該人物が抱いた感覚を描く。