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「嘘の火焔」

Page Type Example
Example ID a2114
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 60

Text

私たち三人は兄弟だ。きょうここで逢ったからには、死ぬるとも離れるでない。いまにきっと私たちの天下が来るのだ。私は芸術家だ。仙術太郎氏の半生と喧嘩次郎兵衛氏の半生とそれから僭越ながら私の半生と三つの生きかたの模範を世人に書いて送ってやろう。かまうものか。嘘の三郎の嘘の火焔はこのへんからその極点に達した。

Context Focus Standard Context
火焔

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 火炎 = うそ うそ=炎

Grammar

Construction AのB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B の-同格(同じ内容)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 嘘を火焔に比することで、火焔の持つ苦痛を感じる熱さをイメージさせ、自分自身を苦しめる嘘のつらさを身体感覚をつうじて想起させる。
評価 (evaluation) 嘘を火焔に比することで、火焔の持つ苦痛を感じる熱さをイメージさせ、嘘が自分自身を苦しめるものであるという評価を示す。