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「野蛮なリズムのように感ぜられる太鼓の音」

Page Type Example
Example ID a2098
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 55

Text

三郎は父の葬儀を近くの日蓮宗のお寺でいとなんだ。ちょっと聞くと野蛮なリズムのように感ぜられる和尚のめった打ちに打ち鳴らす太鼓の音も、耳傾けてしばらく聞いていると、そのリズムの中にどうしようもない憤怒と焦慮とそれを茶化そうというやけくそなお道化とを聞きとることができたのである。

Context Focus Standard Context
野蛮なリズム 憤怒と焦慮とそれを茶化そうというやけくそなお道化

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 野蛮 > 感情的 文化的>感情的

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように感ぜられる] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように[感ぜられる] B 様-類似-連用形
3 A [のように]感ぜ[られる] B 感じる・感ずる(かんじる・かんずる)
4 A [のように感ぜ]られる B られる-自然-連体形

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 正常であるはずの和尚の太鼓の音を「野蛮な」ものと形容することで、その知覚の背景に父への反感があることを示唆する。