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「次郎兵衛のその有様は神様のように恐ろしかった」

Page Type Example
Example ID a2077
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 45

Text

火事のあかりにてらされながら陣州屋をたしなめていたときの次郎兵衛のまっかな両頬には十片あまりの牡丹雪が消えもせずにへばりついていてその有様は神様のように恐ろしかったというのは、その後ながいあいだの火消したちの語り草であった。

Context Focus Standard Context
神様 治郎兵衛 恐ろしかった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 神様 = 彼=神

Grammar

Construction AはBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 神という人知を超越した存在によって表象することで、当該人物に感じられた恐ろしさを具体的に想起させる。
誇張法 (hyperbole) 神という人知を超越した存在によって表象することで、当該人物が放つ異様な魅力を際立たせる。
人物描写 (description of a character) 神になぞらえることで、異様な魅力を放つ当該人物の様子を描く。