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「火の粉が松の花粉のように噴出して」

Page Type Example
Example ID a2075
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 44

Text

陣州屋の隣りの畳屋が気の毒にも燃えあがっていた。数千の火の玉小僧が列をなして畳屋の屋根のうえで舞い狂い、火の粉が松の花粉のように噴出してはひろがりひろがっては四方の空に遠く飛散した。

Context Focus Standard Context
松の花粉 火の粉

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 花粉 = 火の粉 火の玉=しべ

Grammar

Construction AがBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 火の粉が飛び散る様子を、同じく粉状の物質である花粉を引き合いに出し、花粉が広範囲に飛散していくイメージを想起させて分かりやすく表現する。