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「腕が螺旋のようにきりきり食いいる」

Page Type Example
Example ID a2070
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 40

Text

まっすぐに突きだす途中で腕を内側に半廻転ほどひねったなら更に四倍くらいの効力があるということをも知った。腕が螺旋のように相手の肉体へきりきり食いいるというわけであった。

Context Focus Standard Context
螺旋

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 螺旋 = 腕=渦

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Target
D Elaboration
E Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A E が-主語
2 B の[ように] E の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように E 様-類似-連用形
4 C E へ-帰着点
5 D - E 統語関係

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 回転しながら一定の方向に進む螺旋運動やその軌跡になぞらえることで、捻った拳が相手の体にめり込む様子を具体的に想起させる。
誇張法 (hyperbole) 相手の体にめり込む拳の捻った様を「螺旋」と大げさに表すことで、その威力の大きさを際立たせる。