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「次郎兵衛が馬のように暴れまわってくれたなら」

Page Type Example
Example ID a2064
Author 太宰治
Piece 「ロマネスク」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 35

Text

それに逸平は三島の火消しの頭をつとめていたので、ゆくゆくは次郎兵衛にこの名誉職をゆずってやろうというたくらみもあり、次郎兵衛がこれからもますますのように暴れまわってくれたならそれだけ将来の火消し頭としての資格もそなわって来ることだという遠い見透しから、次郎兵衛の放埒も見て見ぬふりをしてやったわけであった。

Context Focus Standard Context
治郎兵衛 暴れまわってくれたなら

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 彼=象

Grammar

Construction AがBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 馬が暴れるという誰にも止められない力強さを想起させることで、当該人物の行動に人々が制御できない荒々しさがあることを表現する。
過大誇張 (auxesis) 暴れ馬になぞらえることで、周囲に与える混乱や破壊を大袈裟に表現する。