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「風のように立ち去ったりなんかして」

Page Type Example
Example ID a2013
Author 太宰治
Piece 「ヴィヨンの妻」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 428

Text

そのうちに東京は大空襲の連続という事になりまして、何が何やら、大谷さんが戦闘帽などかぶって舞い込んで来て、勝手に押入れの中からブランデイの瓶なんか持ち出して、ぐいぐい立ったまま飲んでのように立ち去ったりなんかして、

Context Focus Standard Context
(大谷さん)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 人間 人間=風

Grammar

Construction AがBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
人物描写 (description of a character) 突然現れて突然帰っていく大谷の行動の突発性と早さを描く。
イメジャリー・イメージ (imagery) 突発性と早さを、風という突発的に生じ、かつ速さを有するイメージに比することで表現する。