目次

「せいぜい一円か二円の客を相手の心細い飲食店を開業いたしまして」

Page Type Example
Example ID a2002
Author 太宰治
Piece 「ヴィヨンの妻」
Reference 『太宰治』
Pages in Reference 419

Text

すこし蓄えも出来ましたので、いまのあの中野の駅ちかくに、昭和十一年でしたか、六畳一間に狭い土間附きのまことにむさくるしい小さい家を借りまして、一度の遊興費が、せいぜい一円か二円の客を相手の、心細い飲食店を開業いたしまして、それでもまあ夫婦がぜいたくもせず、地道に働いて来たつもりで、

Context Focus Standard Context
心細い (店主が心細くなるような) 飲食店

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 飲食店 > 店主 料亭>家主

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
転移修飾語 (transferred epithet) 気持ちを表す「心細い」で「飲食店」という場所を表す名詞を修飾している。
評価 (evaluation) 経営してる夫婦だけでなく、飲食店自体に小さくいつ潰れてもおかしくないような頼りなさを感じさせる。