目次

「彼は薔薇の葉の匂のする懐疑主義を枕にしながら」

Page Type Example
Example ID a1977
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 411

Text

彼は薔薇の葉の匂のする懐疑主義を枕にしながら、アナトオル・フランスの本を読んでゐた。が、いつかその枕の中にも半身半馬神のゐることには気づかなかつた。

Context Focus Standard Context
薔薇の葉の匂のする (危険な感じのする) 懐疑主義

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 ばら = 危険 危険=梅桜桃李
2 におい = 感じ 感=香

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 鋭く危険な薔薇の棘を想起させて、思想の危険性を表現する。
評価 (evaluation) 懐疑主義という思想がある種の危険性を孕んでいるという印象を与える。