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「人生を見渡しても何も特に欲しいものはなかつた」

Page Type Example
Example ID a1971
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 406

Text

架空線は不相変鋭い火花を放つてゐた。彼は人生を見渡しても、何も特に欲しいものはなかつた。が、この紫色の火花だけは、――凄まじい空中の火花だけは命と取り換へてもつかまへたかつた。

Context Focus Standard Context
人生を 見渡しても (振り返っても)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 見渡す = 回想する 思い出す=望む

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
カテゴリー転換 (-) 目の前の景色のうえで視線を縦横に動かして見渡しているような感覚として、過去から現在までを行きつ戻りつする様が表現されている。
心理描写 (psychological-description) これまでに人生の中で起こった出来事を自由に回想している様子が表現されている。