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「本といふよりも寧ろ世紀末それ自身だつた」

Page Type Example
Example ID a1963
Author 芥川龍之介
Piece 「或阿呆の一生」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 399

Text

そのうちに日の暮は迫り出した。しかし彼は熱心に本の背文字を読みつづけた。そこに並んでゐるのは本といふよりも寧ろ世紀末それ自身だつた。ニイチエ、ヴエルレエン、ゴンクウル兄弟、ダスタエフスキイ、ハウプトマン、フロオベエル、……

Context Focus Standard Context
世紀末それ自身

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 世紀末 > 末世>文献

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
象徴・シンボル (symbol) 世紀末に書かれた本が、世紀末の象徴であると感じられる。
イメジャリー・イメージ (imagery) 本棚に並ぶ本を「世紀末」と形容することで、それらの本が終末感を伴う暗い内容のものであるかのような印象を与える。