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「幸福が漂っているように見えるのです」

Page Type Example
Example ID a1961
Author 芥川龍之介
Piece 「河童」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 388

Text

僕は部屋の中を見まわしました。そこには僕の気のせいか、質素な椅子やテエブルの間に何か清らかな幸福が漂っているように見えるのです。

Context Focus Standard Context
幸福が 漂っている (満ちている)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 漂う = 満ちる 満ちる=漂う

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A 見える が-主語
2 B ように[見える] 様-類似-連用形
3 B [ように]見える 判ずる・判じる(はんずる・はんじる)

Pragmatics

Category Effect
風景描写 (scene-description) 部屋の調度が幸福を感じさせる様子であることを描写する。
カテゴリー転換 (-) 幸福に「漂う」という動詞を当てることで、幸福があたかも粒子・気体化して部屋に充満しているように表現する。