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「一度も罷業という字に出会いません」

Page Type Example
Example ID a1945
Author 芥川龍之介
Piece 「河童」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 338

Text

この国では平均一か月に七八百種の機械が新案され、なんでもずんずん人手を待たずに大量生産が行なわれるそうです。従ってまた職工の解雇されるのも四五万匹を下らないそうです。そのくせまだこの国では毎朝新聞を読んでいても、一度も罷業という字に出会いません

Context Focus Standard Context
罷業という字に 出会いません (見ません)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 出会う = 見る 見る=あう

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 「罷業」という文字の視認が、そのことばとの「出会い」として捉えられている。
含意法 (implication) 「罷業」ということばが失業者の存在を示唆するということが、その「出会い」から感じられる。