目次

「瀑(たき)のように流れ落ちるいろいろの本」

Page Type Example
Example ID a1944
Author 芥川龍之介
Piece 「河童」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 337

Text

それらの原料は機械の中へはいると、ほとんど五分とたたないうちに菊版、四六版、菊半裁版などの無数の本になって出てくるのです。僕は瀑(たき)のように流れ落ちるいろいろの本をながめながら、反り身になった河童の技師にその灰色の粉末はなんと言うものかと尋ねてみました。

Context Focus Standard Context
(流れ落ちる)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 文献=滝

Grammar

Construction AのようにB-C
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように B 様-類似-連用形
3 B - C 統語関係

Pragmatics

Category Effect
風景描写 (scene-description) 本が次々と生産され、生産ラインから落ちていく様子を描写する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 本が次々と生産され、生産ラインから落ちていく様子を、物の落下という共通属性を媒介として滝のイメージを引き合いに出す。それにより、滝の勢いの強さや量の多さを当該事象に付加する。