Page Type | Example |
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Example ID | a1889 |
Author | 夏目漱石 |
Piece | 「思い出すことなど」 |
Reference | 『夏目漱石』 |
Pages in Reference | 358 |
「吾ともなく興の起るのがすでに嬉しい、その興を捉えて横に咬(か)み竪(たて)に砕(くだ)いて、これを句なり詩なりに仕立上げる順序過程がまた嬉しい。ようやく成った暁には、形のない趣(おもむき)を判然(はっきり)と眼の前に創造したような心持がしてさらに嬉しい。」
Context | Focus | Standard | Context |
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その興を捉えて | 横に咬み竪に砕いて | (その考えを吟味して) | これを句なり詩なりに仕立上げる |
Category | |
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1 | 隠喩・メタファー (metaphor) |
2 | 誇張法 (hyperbole) |
3 | イメジャリー・イメージ (imagery) |
4 | 擬物法・結晶法 (hypostatization) |
Construction | |
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Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
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Preceding | Morpheme | Following | Usage |
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Category | Effect |
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誇張法 (hyperbole) | 横や竪に咬み砕かなければならないないほど、熟考することの難しさを強調する。 |
イメジャリー・イメージ (imagery) | 口の中で食物を咀嚼するイメージを喚起し、句や詩を生み出すプロセスにおいて、頭の中であれこれと試行錯誤を繰り返しながら思考や観念をを分割していく様子を想起させる。 |
擬物法・結晶法 (hypostatization) | 思考や観念という捉えどころのない対象に、咀嚼対象となる食物と同様の「横・竪」のある具体的な実在性を付与する。 |