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「長閑(のど)かな春がその間から湧(わ)いて出る」

Page Type Example
Example ID a1887
Author 夏目漱石
Piece 「思い出すことなど」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 358

Text

こちらには一人前(いちにんまえ)働かなくてもすむという安心ができ、向うにも一人前として取り扱うのが気の毒だという遠慮がある。そうして健康の時にはとても望めない長閑(のど)かながその間から湧(わ)いて出る。この安らかな心がすなわちわが句、わが詩である。

Context Focus Standard Context
長閑かな (詩興) が…湧いて出る

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 詩興 趣=春

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
象徴・シンボル (symbol) 「この世の春」のように、春が安らかさの象徴として利用されている。
イメジャリー・イメージ (imagery) 春の暖かな陽光や生命の息吹を想起させ、その安らかさを「わが句、わが詩」に付与する。
明晰 (clarity) 春の暖かな陽光や生命の息吹を想起させることで、「わが句、わが詩」の源となる安らかな心もちをわかりやすく説明する。