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「太陽がまた波の底に沈んで行く」

Page Type Example
Example ID a1873
Author 夏目漱石
Piece 「夢十夜」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 336

Text

ただ波の底から焼火箸(やけひばし)のような太陽が出る。それが高い帆柱の真上まで来てしばらく挂(かか)っているかと思うと、いつの間にか大きな船を追い越して、先へ行ってしまう。そうして、しまいには焼火箸(やけひばし)のようにじゅっといってまた波の底に沈んで行く。

Context Focus Standard Context
波の底 (地平線の向こう)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 地平線 水平線=波

Grammar

Construction AのB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B の-場所・位置

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 地平線に沈んでいく太陽が、あたかも海中に入っていくかのような印象を与える。
アナロジー・類推 (analogy) 西の空に開ける視野に対し、地平線を「底」とする容器としての物理的な構造を付与する。
対照法・対照 (antithesis) 「焼火箸」としての太陽がもつ熱や輝きとの間にコントラストを生む。