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「波の底から焼火箸(やけひばし)のような太陽が出る」

Page Type Example
Example ID a1870
Author 夏目漱石
Piece 「夢十夜」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 336

Text

ただ波の底から焼火箸(やけひばし)のような太陽が出る。それが高い帆柱の真上まで来てしばらく挂(かか)っているかと思うと、いつの間にか大きな船を追い越して、先へ行ってしまう。そうして、しまいには焼火箸(やけひばし)のようにじゅっといってまた波の底に沈んで行く。

Context Focus Standard Context
焼火箸 (太陽)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 焼け火ばし = 太陽 日月=はし

Grammar

Construction AのようなB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ような] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ような B 様-類似-連体形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 灼けた鉄の中心が黄色となり周辺部が赤色になる色味を引き合いに出すことで、のぼる朝日の姿を具体的に想起させる。
自然描写 (description of nature) 焼火箸のイメージによって朝日ののぼる様子を描く。
明晰 (clarity) 焼火箸の色味を想起させ、のぼる朝日の姿をわかりやすく描写する。