目次

「鼻から火の柱のような息を二本出して」

Page Type Example
Example ID a1868
Author 夏目漱石
Piece 「夢十夜」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 331

Text

馬はこの明るいものを目懸けて闇の中を飛んで来る。鼻から火の柱のような息を二本出して飛んで来る。それでも女は細い足でしきりなしに馬の腹を蹴っている。馬は蹄の音が宙で鳴るほど早く飛んで来る。

Context Focus Standard Context
火の柱 (息)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 鼻息 息=火

Grammar

Construction AのようなB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ような] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ような B 様-類似-連体形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 火柱の熱と形状を想起させ、それらの属性を鼻息に付与する。
誇張法 (hyperbole) 火柱になぞらえることで、鼻息の熱さと勢いを誇張的に表現する。
描写 (description) 鼻息の熱と勢いに焦点を当て、馬の様子を描いている。