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「資本を飲むから大闇ができず」

Page Type Example
Example ID a1810
Author 坂口安吾
Piece 「金銭無情」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 320

Text

飲みすぎて足をだすから、ピイピイしている毎日が多く、闇屋みたいなこともやるが、資本を飲むから大闇ができず、人に資本をださせ口銭をかせぐぐらいが関の山で、何のことはない、大望をいだきながら徒に他人の懐をもうけさせているようなものだ。

Context Focus Standard Context
資本を 飲む (酒を飲むために使う)

Rhetoric

Semantics

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
重義法・秀句 (pun) 「資本を飲む」という言い方が、消費する対象が金と酒であることを指していて、二重の意味がでている。飲酒することによって資本がなくなることを「資本を飲む」と「飲む」に二重の意味をもたせている。
省略法・省略 (ellipsis) 金と酒の両方を同時に消費しているということを簡潔に表現している。
イメジャリー・イメージ (imagery) 酒と同様に金も飲み込んでいるかのような戯画的な印象を与える。