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「生命の不安と遊ぶ」

Page Type Example
Example ID a1693
Author 坂口安吾
Piece 「白痴」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 266

Text

破壊の神の腕の中で彼は眠りこけたくなり、そして彼は警報がなるとむしろ生き生きしてゲートルをまくのであった。生命の不安と遊ぶことだけが毎日の生きがいだった。

Context Focus Standard Context
生命の不安と 遊ぶ ()

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 人間 = 死=人間
2 遊ぶ = 感じる 感じる・感ずる=遊ぶ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 死に対する不安という心情が、人間のような身体をもつ相手であるように捉えられている。
心理描写 (psychological-description) 本来は自らの内部で立ち上がる感情を、外からやってくるもののように感じていることが表現されている。
評価 (evaluation) 通常の感覚であれば忌避の対象であるはずの死を好意的に受け止めており、死に対する不安がやってくるのを楽しみにしていることがわかる。