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「裸となり、ともかく人間となって出発し直す」

Page Type Example
Example ID a1600
Author 坂口安吾
Piece 「続堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 238

Text

天皇制だの、武士道だの、耐乏の精神だの、五十銭を三十銭にねぎる美徳だの、かかる諸々のニセの着物をはぎとり、となり、ともかく人間となって出発し直す必要がある。

Context Focus Standard Context
(何も隠さない状態)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 真心 真心=裸

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 衣服を脱ぎ捨てると本体の身体が現れるように、天皇制や武士道といった思想を捨て去った後にその人自身の考えが現れるという印象を与える。
含意法 (implication) 裸の身体がそうであるように、自己の心や考え方が個々人に固有で純粋なものであるという捉え方が示唆される。
寓意・アレゴリー (allegory) 直前の「ニセの着物をはぎとり」に連なる表現。