目次

「裸となって真実の大地へ降り立たなければならない」

Page Type Example
Example ID a1597
Author 坂口安吾
Piece 「続堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 237-238

Text

私は日本は堕落せよと叫んでいるが、実際の意味はあべこべであり、現在の日本が、そして日本的思考が、現に大いなる堕落に沈淪しているのであって、我々はかかる封建遺性のカラクリにみちた『健全なる道義』から転落し、裸となって真実の大地へ降り立たなければならない。

Context Focus Standard Context
大地 (真実)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 大地 = 真実 真=大地

Grammar

Construction AはBのCへD
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Target
C Source
D Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A D は-一般的事物に対する判断の主題
2 B C の-同格(同じ内容)
3 C D へ-帰着点

Pragmatics

Category Effect
アナロジー・類推 (analogy) 大地とその上に依って立つ人の関係から、真実が日本人の依って立つ思想基盤として提示されている。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 「真実」があたかも大地のような物理的な実体であり、人が依って立つ確固たる基盤となるかのような印象を与える。