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「赤裸々な心になろう」

Page Type Example
Example ID a1592
Author 坂口安吾
Piece 「続堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 237

Text

人間の、又人性の正しい姿とは何ぞや。欲するところを素直に欲し、厭な物を厭だと言う、要はただそれだけのことだ。好きなものを好きだという、好きな女を好きだという、大義名分だの、不義は御法度だの、義理人情というニセの着物をぬぎさり、赤裸々な心になろう、この赤裸々な姿を突きとめ見つめることが先ず人間の復活の第一の条件だ。

Context Focus Standard Context
赤裸々な (偽りの無い)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 赤裸裸 = 正直 正直=公然

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
寓意・アレゴリー (allegory) 直前の「ニセの着物をぬぎさり」に連なる表現。
誇張法 (hyperbole) 体に何も身につけず丸裸になる行為になぞらえることで、自分自身の感情をそのまま曝け出すという心もちを戯画的に表現している。
明晰 (clarity) 体に何も身につけず丸裸になる行為になぞらえて誇張することで、自分自身の感情をそのまま曝け出すという心もちが分かりやすく視覚化されている。
含意法 (implication) 体に何も身につけず丸裸になる行為になぞらえて誇張することで、自分自身の感情をそのまま曝け出す際の恥ずかしさや照れが示唆される。