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「奇妙な呪文に憑かれていた」

Page Type Example
Example ID a1553
Author 坂口安吾
Piece 「堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 222

Text

しかし廃墟に生き残り、何か抱負を持っていたかと云えば、私はただ生き残ること以外の何の目算もなかったのだ。予想し得ぬ新世界への不思議な再生。その好奇心は私の一生の最も新鮮なものであり、その奇怪な鮮度に対する代償としても東京にとどまることを賭ける必要があるという奇妙な呪文に憑かれていたというだけであった。

Context Focus Standard Context
東京にとどまることを賭ける必要があるという 呪文 (思い込み) に憑かれていた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 呪文 = 思い込み 信用=文言

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 東京にとどまらねばならないという思い込みを、理性では捉えきれない不思議な効力をもつ呪文のイメージによって表す。