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「地獄に堕ちて暗黒の曠野(こうや)をさまよう」

Page Type Example
Example ID a1548
Author 坂口安吾
Piece 「堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 220

Text

まったく美しいものを美しいままで終らせたいなどと希うことは小さな人情で、私の姪の場合にしたところで、自殺などせず生きぬきそして地獄に堕ちて暗黒の曠野(こうや)をさまようことを希うべきであるかも知れぬ。

Context Focus Standard Context
暗黒の 曠野をさまよう ()

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 荒野 = 人生 人生=原野
2 さまよう = 過ごす 過ごす=さすらう

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
対照法・対照 (antithesis) 自殺と生き抜くことを対比して、後者の絶望や辛さを強調している。
イメジャリー・イメージ (imagery) 生きることの辛さや不安を、荒れ果てて非常に歩きにくい土地を道標もなく進んでいくときのイメージを用いて表している。