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「政治は大海の波のごとくに歩いて行く」

Page Type Example
Example ID a1539
Author 坂口安吾
Piece 「堕落論」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 216

Text

政治家によし独創はなくとも、政治は歴史の姿に於て独創をもち、意慾をもち、やむべからざる歩調をもって大海の波のごとくに歩いて行く。何人が武士道を案出したか。之も亦歴史の独創、又は嗅覚であったであろう。

Context Focus Standard Context
大海の波 (政治)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 政治 政道=波

Grammar

Construction AはBのごとくにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B の[ごとくに] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ごとく[に] C ごとし-類似-連用形
4 B [のごとく]に C に-比較の基準

Pragmatics

Category Effect
含意法 (implication) 歴史の中で意味を持つ政治というものが、人為を越えた存在であることをほのめかす。
イメジャリー・イメージ (imagery) 政治は、人為を越えて独自の力で進展していくことを、波の持つ力動性や反復性によって表す。