Page Type | Example |
---|---|
Example ID | a1525 |
Author | 坂口安吾 |
Piece | 「日本文化私観」 |
Reference | 『坂口安吾』 |
Pages in Reference | 202 |
「『帰る』ということは、不思議な魔物だ。『帰ら』なければ、悔いも悲しさもないのである。『帰る』以上、女房も子供も、母もなくとも、どうしても、悔いと悲しさから逃げることが出来ないのだ。帰るということの中には、必ず、ふりかえる魔物がいる。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
魔物 | (『帰る』ということ) |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|---|
A | Target |
B | Elaboration |
C | Source |
Preceding | Morpheme | Following | Usage | |
---|---|---|---|---|
1 | A | は | C | は-一般的事物に対する判断の主題 |
2 | B | な | C | だ-断定・指定-連体形 |
3 | C | だ | だ-断定・指定-終止形 |
Category | Effect |
---|---|
イメジャリー・イメージ (imagery) | 帰るという行為には常に何らかの自身の負担になる感情が付きまとう。そのような特殊な認識を「魔物」という不安などの感情を掻き立てる存在によって表象することで、読者の感情を誘起する。 |
評価 (evaluation) | 「帰る」という特段否定的な評価を伴わない語に、「魔物」が喚起する否定的な評価を付与する。 |