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「龍海さんは貯金の鬼であった」

Page Type Example
Example ID a1502
Author 坂口安吾
Piece 「勉強記」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 160

Text

その日、ただちにその場から、忽然として、すでに龍海さんは貯金のであった。一食八銭の食事も日に二度にきりつめ、あるときは一食にへらし、フラフラしながら学校へ来て、水をのみ、拾った金も遠慮なく貯金した。

Context Focus Standard Context
貯金の (龍海さん)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 人間 人間=鬼

Grammar

Construction AはBのCであった
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B C の-抽象的な場所
3 C で[あった] だ-断定・指定-連用形
4 C [で]あっ[た] ある(ある)
5 C [であっ]た た-過去-終止形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 人並みを越えて貯金に執着する様を、人を越えた能力を持つ存在である「鬼」のイメージを用いて表現する。