「[碁を打ちながら]はてな、と云って、石が死にかけてから真剣に考えはじめ、どうして自分が負けるのか原因が分らなくて深刻にあわてはじめる、それが白痴の一徹だから微塵も虚構や余裕がなくて勝つ方の愉しさに察せられるものがある。」