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「一疋は西洋の猫じゃ猫じゃを躍っている」

Page Type Example
Example ID a1317
Author 夏目漱石
Piece 「吾輩は猫である」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 229-230

Text

吾輩が主人の膝の上で眼をねむりながらかく考えていると、やがて下女が第二の絵端書(えはがき)を持って来た。見ると活版で舶来の猫が四五疋(ひき)ずらりと行列してペンを握ったり書物を開いたり勉強をしている。その内の一疋は席を離れて机の角で西洋の猫じゃ猫じゃを躍っている。

Context Focus Standard Context
一疋は 猫じゃ猫じゃ () を躍っている

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 流行歌 > 踊り 流行歌>舞踊

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
濫喩・カタクレシス (catachresis) 「猫じゃ猫じゃ」はその節回しが含まれる江戸時代後期から明治の流行曲を指しているが、舶来物の絵はがきに見られる絵を、猫が自らの知っている範囲で理解しようとしている様がうかがえる。
迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) 身近なものを引き合いに出すことで、同時代の読み手に具体的に想起させることができる。