目次

「港に舫(もや)った無数の廻船(かいせん)のように建て詰んだ」

Page Type Example
Example ID a1234
Author 梶井基次郎
Piece 「交尾」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 57

Text

ここからは家の裏横手の露路を見通すことが出来る。近所は、港に舫(もや)った無数の廻船(かいせん)のように、ただぎっしりと建て詰んだ家の、同じように朽ちかけた物干しばかりである。

Context Focus Standard Context
港に舫った無数の廻船 (家)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 回船 = 家=タンカー

Grammar

Construction AのようにBとC-D
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target
D Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように C 様-類似-連用形
3 B C と-副詞語尾
4 C - D 統語関係

Pragmatics

Category Effect
風景描写 (scene-description) 路地に所狭しと建てられている家の詰まり具合を比喩的に描写する。
イメジャリー・イメージ (imagery) 港に隙間がないほど詰めた船の様子を引き合いに出すことで家の密度を描写する。