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「杉林がパノラマのように廻って」

Page Type Example
Example ID a1228
Author 梶井基次郎
Piece 「闇の絵巻」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 53-54

Text

黒ぐろとした杉林がパノラマのように廻って私の行手を深い闇で包んでしまっている。その前景のなかへ、右手からも杉山が傾きかかる。

Context Focus Standard Context
パノラマ (杉林) 廻って

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 パノラマ = 杉林 林=全景

Grammar

Construction AがBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
自然描写 (description of nature) 杉林の立体的な様態を描写する。
アナロジー・類推 (analogy) パノラマという立体的な絵を映す装置を引き合いに出すことで、杉林の立体的な様子を表現する。
明晰 (clarity) パノラマの比喩によって、主体の周りを覆うようにして杉林が存在することを分かりやすく描写する。