| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a1191 |
| Author | 梶井基次郎 |
| Piece | 「ある心の風景」 |
| Reference | 『梶井基次郎』 |
| Pages in Reference | 283-284 |
「美しいものを見る、そして愉快になる。ふと心のなかに喜ばないものがあるのを感じて、それを追ってゆき、彼の突きあたるものは、やはり病気のことであった。そんなとき喬(たかし)は暗いものに到るところ待ち伏せされているような自分を感じないではいられなかった。 時どき彼は、病める部分を取出して眺めた。それはなにか一匹の悲しんでいる生き物の表情で、彼に訴えるのだった。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 病める部分 | 取出して眺めた | (考えた) |
| Construction | |
|---|---|
| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
| Category | Effect |
|---|---|
| 擬物法・結晶法 (hypostatization) | 思考の対象としての「病気」という観念に、手に取れる具体物と同等の実在性を認めていることがわかる。容器の中に収められているものを手で取って観察するような仔細さで、病気のことについて思索を巡らせているような印象を与える。 |