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「腫物はサボテンの花のようである」

Page Type Example
Example ID a1185
Author 梶井基次郎
Piece 「ある心の風景」
Reference 『梶井基次郎』
Pages in Reference 281

Text

変な感じで、足を見ているうちにも青く脹れてゆく。痛くもなんともなかった。腫物は紅い、サボテンの花のようである。

Context Focus Standard Context
サボテンの花 (腫物)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = はれ物 腫瘍=花

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B は-既出のものに関する判断の主題
2 B の[ようである] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ようで[ある] 様-類似-連用形
4 B [のようで]ある ある(ある)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 足にできた腫れものについて、その赤さが「赤」や「紅」では表現できない独特の色味を持っており、その色をサボテンの花という複雑な赤味を有した事物を引き合いに出すことで表現する。